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春の飛行




私の知人の女性の一人なのだが、きれいで心温かく、かつ多情な人がいた。夫との間に一子をもうけたが、まだその子が幼いうちに、夫も子供も棄てて、新しく好きになった男の元へ走った。妻に捨てられた夫は後に心優しい女性と再婚し、その女性が幼子を育てた。
 30年以上がたって家も子もすてた母は、回復の望めない癌にかかった。多分彼女の心に浮かぶのは、幼い時に分かれて会うこともなかった息子のことだろう。何とかして再会させる方法はないか、と私は考えた。

・・しかし結局、この母は、ついに時分から息子に連絡を取ることはしなかった。

病気になったから、電話をかけたなどということになると、お金か何か助けを求めて連絡を取ったのではないか、と思われるのが嫌だった、と彼女は語ったが、それだけのことではなかっただろう。

彼女は自分で子供を捨てた罰を自分に課したようにみえた。とにかく母と子の長い沈黙の歴史は終わり、母は何も言わず、息子に会う機会も自ら捨てて、この世を去った。
・・・・・・・・・・
一人の人間が、生の盛りを味わう幸福な時には、死は永遠のかなたにあるように見える。しかしその同じ人が、必ず生涯の深い黄昏に入っていく時期があるのだ。それでこそ、多分人生は完熟し、完成し、完結するのだ。だから人は「さみしさ」を味わわなくてはならないのだ。私はもうその経過をいやというほど多く見てきた。

・・私は子供の時からいつも死を思い、どのように辛さに耐えて、自分が好きだった人たちと別れるかを、繰り返し心の中で反復練習する癖があった。しかしこんな練習がいざという時全く役に立たないだろう、と自分をあざ笑うような気持も同時も持っていた。「人間の愚かさについて」・・心の内はどうであろうと、今は葉子に対する責任と信頼を裏切らないことこそ、本当に正しい愛の形ではないかとも思えた。「春の飛行」

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